コメディ! 葉加瀬冬雪の書いた小説『にじさんじ幼稚園』【イベント】
この投稿記事では、にじさんじ所属のVTuberである葉加瀬冬雪が配信内で執筆した名作の全文を掲載しています。
目次
小説『にじさんじ幼稚園』の概要
小説の概要を説明しています
天宮こころからのお願いで、マインクラフト内の図書館に寄贈する本を書くことになった葉加瀬冬雪。
キャラ崩壊注意と書かれていますが、していないようにも感じる作品です。
同期のSMC組とトリニティが登場するコメディ小説の内容をぜひ閲覧ください!
著者である葉加瀬冬雪による執筆と音読を聞きたい方は下のYouTubeから視聴できます。
小説『にじさんじ幼稚園』の内容
小説の内容を掲載しています
にじさんじ幼稚園
・なんでも許せる方向けです。
・少しでもダメだと思ったらブラウザバック推奨。
・年齢操作、キャラ崩壊注意。捏造しかありません。
よく晴れた朝。澄んだ空気を吸い込んで私は自転車に乗った。
私は鳳凰院はかちぇ。にじさんじ幼稚園で保育士をしている。片手でドクペを飲みながらいつも通り出勤した。
「おはようございます」
職員室のドアをガラリとあけ、挨拶する。
生憎、一番乗りだったらしく声が返ってくることはない。
園長の田角先生は海外にバカンス中であと3か月は戻ってこないようだ。
私はため息を一つ吐いて、椅子に腰かけた。
ふと机の上に一枚の紙きれを見つける。
「なんだ・・・?」
おもむろに手を取り、内容を確認する。
「はかちぇ先生へ
田角園長がぎっくり腰になったので介護するため、教員全員でバカンスに同行します。あとは頼みました」
裏面には、「お土産なにがいいですか」と書いてある。
絶対にバカンス行きたかっただけだろうと思ったが、嘆いても仕方ないと飲み込んだ。
そろそろ園児が登園してくるころだ。
私は腕まくりをして、職員室のドアを開けるのだった。
「ほう・・・ほういんせんせいおはようございます」
「鳳凰院な」
軽く訂正を入れるがこれも53回目だ。
「フレンちゃんおはよう。今日は何食べたの?」
「ばんどりのこころちゃん!」
「そっか」
『食べる』とは昨今様々な意味合いを持ちつつある。
物理的に食べなくとも彼女は朝からバンドリをキめ、満足したのだろう。
荷物をおいて砂場で遊んでおいで、と言うと、「剣の練習をします」というので、鬼滅好きなんかなと思い放っておくことにした。
「ごきげんよう」
凛とした声に振り向くと、リムジンから颯爽と降り立った幼女が目に入る。
「リオンちゃん、おはよう」
にこりと微笑んで挨拶をすると彼女はもう一度「ごきげんよう」と言ってすたすたと教室に向かっていった。
途中足を引っかけたらしく盛大に転んだようだが、そこまで大事ではなかったようなのでそのままにしておいた。
彼女の着ているコートがル○・ヴィトンだったことは気にしないでおく。
荷物を置き終わったらしくリオンちゃんがこちらに戻ってきた。
澄んだ瞳でこちらをじっと見つめるので、「どうしたの?」と声をかけると、少し言いづらそうに頬を赤らめながら口を開いた。
「鬼滅見た?」
鬼滅好きなんそっちかい!と心の中でツッコミを入れながら「見てない」と答えた。
すると「アニメから見たほうがいいよ」等盛大な布教ターンが始まり、業務なんもやってないなと思いながら聞き続けた。
私が長女だから耐えられたけど、次女だったら耐えられなかった。
そうこうしているうちにもう一人登園してきた。
「ぇあ~」
独特な鳴声である。
「れなちゃんおはよう」
「はい、おはようございます先生」
礼儀正しくぺこりとお辞儀をし、にこりと微笑んだ彼女は可愛いを具現したような可憐さである。
右手にカブトムシを握っていたことは黙っておこう。
「れなちゃん、昨日まで実家にいたみたいだけど、何をして遊んでいたの?」
問いかけると彼女はきょとんとした顔をした後に、アホ毛を揺らしながら満面の笑みで答えてくれた。
「シャボン玉食べた!」
前述のとおり、『食べる』には様々な意味がある。
しかしながらこの返答に関してはさすがに意味が分からなく、心の中で宇通猫顔をしてしまった。
「そっか」
語彙力の低下を実感する。
くらくらした頭を支えながら辺りを見渡すと、ちょうどもう一人登園してくるところであった。
今日出会った園児三人はとてもかわいいが癖が強すぎたのでふわふわした子を期待して目を凝らす。
「先生!おはようございます」
明朗な声とともに一人の少年が姿を現した。
「加賀美くんおは・・・・・・」
「これよくないですか?!」
全身段ボールで作ったモビルスーツを見て絶句する。
「みんなはよ帰ってきて!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
著者:ハッカーセ
発行日:2020年11月22日
連絡先:××××@gmeeel.com
印刷所:栄高出版様
ありがとうございました!