実話? ホロメンの書いた小説『ロゼにゅ~~む!』【イベント】

この投稿記事では、ホロライブ所属のVTuberが配信内で執筆した名作の全文を掲載しています。

小説の内容は配信内でホロライブタレントが執筆した本の内容を引用したものです。
当サイトの管理人によるオリジナルではありません。

目次

小説『ロゼにゅ~~む!』の概要
小説の概要を説明しています

ホロライブメンバーがマイクラのホロ鯖内で大流行した創作R18同人誌や小説で、即売会や朗読会といったイベントが企画され、ホロメンやリスナーの間で大きな反響を呼びました。

アキ・ローゼンタールを題材にした同人誌で、本物のラノベのような内容に傑作との声も上がる、でんでんが執筆した名作同人誌。

輪堂千速による音読を見たい方は下のYouTubeから視聴できます。

小説『ロゼにゅ~~む!』の内容
小説の内容を掲載しています

ロゼにゅ~~む!

少しの痛み

病院に行くまでもなく、かと言いて全く気にならないわけではない痛みがある。

これは決して「落ちていたハンカチを見て見ぬふりした」とか「友達との飲みに存在しない先約をでっちあげて断った」とか、そのような類いのものではない。

神経を何らかが刺激して反応する、痛みそのものである。

痛覚そのものである。

具体的に、現在進行形で私の口内にあるそれは、つらつらと語った類いの痛みを発する。

下唇の内側にできた口内炎だ。

口内炎はいつだって私の邪魔をするのだ。

1週間前に予約したイタリアン、トランペットの発表会、朝の清々しいはずの目覚め、これら全てが忌々しき口内炎のよって崩壊させられるのである。

言葉を口にすることすらも億劫になる。

口は災いの元と言うが、まさにその災いが口そのものにあるのだ。

「また口内炎?いつも大変だねぇ」

「アキさん、お疲れさまです」

ハーフエルフは口内炎とは無縁なのだろうか、とふと思った。
目の前のハーフエルフ、アキ・ローゼンタールの尋ねる。

「アキさんは、口内炎できるタイプです?」

「私はあんまりかな」

「そうですか、それは良いことです。食べ物を摂取することですら億劫になりますから。そういえば気になっていたカフェ、いつ行きましょうか」

アキさんは荷物をまとめ、いまにも帰りそうな雰囲気だった。

収録が終わったのだから帰るのは当然だ。

でもなぜだか、聞きたいことが増えていくのだ。

「今月は
忙しいのですか」
「まあ、ぼちぼちかなあ」
「旅行は来月にしましょうか」
「そういえばそんなことも言ってたねぇ」
「......まだ外は
寒いですね」
「そうだね~外に出たくなくなっちゃうけど、そろそろ帰らなきゃ!またね~」

え、ちょっと待っ

「次は、2人でゆっくりしようね。約束。」

アキさんの香りと、睫毛の長さを知覚した。

刹那、唇に甘く、柔らかいものが触れた。

「マシュマロ、今日もらったの。あなたにもお裾分けするね。じゃあね~」

「ふぁい、まらこんどぉ」

急に口いっぱいに広がったマシュマロを頬張る。アキさんはもう見えないところまで行ってしまった。

口内炎が、
ピリリと痛んだ。

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